フードの選び方と与え方

ドライフード
 約10%の水分を含み、原材料となるひとつひとつにかなり違いがある。
メリットは比較的低価格で、保存性が高く、与えるのに便利で、栄養価と価格、取り扱いの点から主
食として選ぶのにもっとも適したタイプ。

セミモイストフード
 約25%の水分を含み、やわらかい形状をしていて、見た目はおいしそうに見え、嗜好性は高いが、糖質の過剰摂取による健康への悪影響の問題や、保存のためにより強力な化学物質が使用されているので、おすすめできない。

ウエットフード
 いわゆる缶詰で、2種類ある。穀類や野菜なども含む総合栄養食のもの、肉や魚が主成分の副食的な目的食と呼ばれるものがある。肉や魚の単一素材が主成分の缶詰は栄養バランスがそれだけではとれていないので、食餌の中心として選ぶのは適切ではない。

 タンパク質成分が高いのでよく食べてくれるからと与える人が多いが、過度に与えると嗜好性が偏ってほかのフードを食べなくなったり、腎臓障害を招いたりするので、あくまで副食として与え、缶詰だけで与えたいのであれば総合栄養食タイプのものを選ぼう。

 毎日同じ食餌で飽きてしまわないかと心配して色々なメーカの製品を与える人がよくいますが、犬や猫はフードに含まれているひとつひとつの原材料を嗅ぎ分けることができるので、フードに含まれている原材料それぞれのバラエティーを楽しんでいるので、あれもこれもと品を変え与える必要はないのです。

但し、良質で信頼できるメーカの製品に限ります。

食餌の与え方
回数
成犬は1日2回
子犬と妊娠・授乳犬は3回〜4回。が消化吸収の点から望ましい
猫は特別な疾患がない限りドライフード(缶詰は腐敗しやすいので出しっぱなしは禁忌)は自由摂取でも良いし、時間を決めて2〜3回与えるのが望ましい。

時間
飼い主の生活にあわせて時間を決め、だいたい同じ時刻に与えることが大切で、それにより排泄の時間もほぼ決まってくるのである。

場所
決められた場所で食を与えることはしつけのうえで大切である。
特に犬はだらだらと食べないための習慣づけに役立つ。
決められた場所以外での、人間の食事中につまみぐいをさせることは、肥満や病気の原因にもなると同時に、しつけのうえから見ても絶対にしないほうが良い。

水の与え方
人と違って唾液に消化酵素が含まれていないのでので、食餌は胃腸ではじめて消化されはじめるため、食餌と同時に多くの水分をとると胃液が薄まり消化機能が低下してしまうので、食餌の時に摂取する水分はできるだけ少なくするほうよい。
食後30〜40分間は飲み水を与えないのが原則である。

離乳期や歯がなくなって堅いフードが食べられない老齢以外は、ドライは水でふやかさないで与えよう。 ガツガツ食べてしまう癖のある個体にはほんの少量の水で湿らすようにして与える。

切り替え時に気をつけること
これまでのフードから切り替えるときには、少しずつ時間をかけて切り替えよう。摂取した食餌は胃と胃液と混ざり半固形状になる。
これが小腸での消化作用を受けて栄養分と水分が吸収されていき、大腸、直腸を通過するうちにさらに余分な水分が吸収され、排泄するのにちょうどよい便になる。
この水分の吸収が妨げられたり、腸にある分泌液をつくるプロセスがだめになると下痢になる。

原因のひとつにフードの切り替えがある。
まずは新しいフードをこれまでのフードに少量混ぜ、新しいフードの割合をしだいに多くしていき2週間位かけて替えていくのが良い。
動物の健康状態を決定する三大要素は、遺伝・環境・食餌である。老齢の状態にしてもこれらの要素の違いによりかなりな個体差があるもので、早い個体で7〜8歳、遅い個体で12〜13歳から何らかの老化の徴候があらわれはじめるものなので、7歳からは老齢期と考えて、フードにサプリメントを加えて補うことがよい。
サプリメントについてはご相談ください。

特別食の利用法
 
病気の症状があらわれる以前の、日常の健康管理が大切なのはいうまでもないが、ごく軽症のものまで含めると、何らかの健康上のトラブルに苦しむ動物の数は非常に多いのである。
 この現象は食性にあわない品質の悪い原材料を用いて、有害な化学添加物を加えた安直な市販フードの出現とともに顕著になり、その普及率の上昇にあわせて疾患の罹患率も高まってきているのだ。

 特別食の定義とは、特定の疾患に対する予防・治療を目的として成分を定め、栄養上の工夫をしたフードで、肥満・腎臓・心臓・などの疾患などに対処するものがあり、勧められることが多いようだが、素材の品質や化学薬品の添加を考えた場合には、有益かどうかは疑問であり、療法食の必要性は感じない。

 食事療法の目的とは、その動物が本来備えている免疫機能を高めることにより身体の諸機能の健全な働きを回復することにあるので、品質の悪い化学添加物を加えた特別食タイプを選んでしまっては、解決になるどころかトラブルをさらに複雑にしてしまう結果となるのである。

人の食物をあたえることについて
 
市販のフードに加えて人用食物を与えられていることは多いが、残飯処理として、市販フードにメニュー上の変化をつけたり、栄養補給をしたりというのが主な目的であろう。
 十分な栄養学についての知識と適切な食材の選択、正しい調理と給餌法をもって、すべてが手作りの完全な調合食与えることは可能だが、この場合は手間とコストが非常にかかることになる。
 市販の良質なフードに加えて与える場合は、食材の選択と調理を的確にしたうえで、与える量は食餌全体の2割以内にとどめよう。
 こうすれば栄養のバランスがさほど崩れる危険性もないし、偏食になることも防げる。
 手作りのものを加えることの最大の意味は飼い主の心使いを動物に伝えることになろう。

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